約 431,295 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1866.html
529 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/25(火) 18 19 23.84 ID TuDNhGrFO ドラゴンファンタジーオンラインプレイ中 桐乃「やばっ、体力なくなってきた。ヒールよろしく」 京介「……ヒールって回復呪文のことか?俺なにも覚えてないぞ」 桐乃「そんなことだろうと思ってリスト書いてあげたから。はい」 京介「俺は!妹が!桐乃が!大っ好きだぁ――――――――っ!って!!……こんな呪文あんのか?」 桐乃「ないよ」 京介「じぁあなに言わせてんだよ!」 桐乃「大丈夫。あたしが回復するから」 京介「……そか」 桐乃「ほら、どんどん読んで」 京介「俺はロリコンじゃねえっ!シスコンだぁぁ―――ッ!勝てぇぇぇえぇッ!桐乃ぉぉおぉぉぉォォォォォッ!」 中略 京介「俺と、結婚してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」 桐乃「……………………」 京介「……………………どうだ?元気でたか?」 桐乃「……うん。でた」 京介「……そか」 黒猫「あなたたち、そういうのはオフラインでやってくれないかしら」 ~終~
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/445.html
698 :白い日【SS】 :sage :2011/03/20(日) 22 53 55.30 ID qvTj4jOQ0 ある日コンビニから帰ってきてリビングに戻ると、妙にそわそわした桐乃が居た。 「ただいま」 「ん、お、おかえり」 おまけに素直に挨拶を返してくる。明日は雨か? その後も落ち着かなげにして、こっちをチラチラ見てくる。 というより、俺の手に提げられたビニール袋を見ているような……。 ははあん。なるほどな。 「ほらよ」 「え?」 俺は袋からクッキーの箱を出して渡してやる。 こいつお菓子が欲しくてこっちを見てやがったんだな。 まったく変に子供っぽいやつだ。 「な、なに? くれんの?」 「欲しかったんだろ?」 「なっ……!」 急に耳まで真っ赤にしだす桐乃。そんなに恥ずかしいか? 「そ、そんなワケないじゃん!? だ、誰が、アンタからなんかの……」 「んだよ、良いから受け取っとけ。ほら」 「……ま、まぁアンタがどうしてもって言うなら? 受け取ってあげなくもないケド」 「じゃあどうしてもだ」 しゃあないから、今日はこっちが折れてやるよ。 いつもとか言うなよ。悲しくなるから。 「ん……あ、ありがと」 消え入りそうな声でポツリと呟く桐乃。 そして両手で抱えるように箱を受け取る。 こいつそんなにクッキー好きだったかな。 俺はそのまま部屋に戻り、特にする事もないので明日の準備でもする事にした。 えーと明日は何日何曜日だったか……カレンダーを見ると3月15日の火曜日か。 時間割は~っと。 End -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1746.html
308 名前:【SS】こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/05(金) 23 41 33.85 ID u4loj33+O 「・・・結局最初っから最後まで一緒だったなー」 「ん?なにが?」 夕食後の勉強タイム。 今日も今日とて俺のベッドに寝転んで携帯ゲームをやってた桐乃が不意に呟いた。 「なんでもない」 「ふぅんそっか」 そのままノートに目を戻した瞬間、 「いって!」 「あんたってほんとKY」 後頭部に桐乃の蹴りが入っていた。 「なにすんだよお前!?」 「うっさいバカ!そこは「いやなんでもねーことないだろ?話してみろよ」とかって食い下がるとこでしょ!?頭湧いてんじゃないの!?」 なにこの理不尽なキレ方? いい加減慣れてもいいようなもんだが、一向に慣れねーなこれだけは。 「はいはい分かったよ。ほれ、話してみろよ」 「はあ?なにその態度?上から目線とかムカつくんですけどー?」 うわめんどくせえ。 今更ながらに思うけど、本当にめんどくせえ女だ。 なんで俺は・・・。 何度も自問した言葉が頭に浮かんでは消える。 ・・・考えるだけバカらしい。 どうせいつも、決まって答えは同じなんだから。 「はいはい・・・桐乃?そんなこと言わずに話してみろよ。俺みたいな奴でも少しくらい役に立てるかもしれねーぜ?な?」 そこまでへりくだって言うと、桐乃は口の端を妙に引くつかせながら答えてきた。 「へ・・・へえ。わかってきたじゃん・・・」 ・・・たぶん気を抜くとニヤついちまうのを必死で我慢してんだろーな。 最近分かったことだが、どうにもこいつは俺より優位に立つのが好きらしい。 そこをちょっとくすぐってやりゃ見ての通りだ。 なんてわかりやすい妹だ。 「んーでもー・・・もう一声っかなー?」 前言撤回。明らかに悪化してやがった。 「・・・頼むよ桐乃。俺、お前の助けになりたいんだよ」 「そこまで言うならしょうがないっかなー!」 ・・・ああなるほどね。 下手に出た言葉が聞けりゃ、少しくらい棒読みでもいいんだ。 ・・・しっかり覚えておこう。 309 名前:【SS】こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/05(金) 23 43 28.35 ID u4loj33+O 「で?なにがどうしたって?」 気を取り直して桐乃に目を向けると桐乃はうつ伏せのまま、一瞬ぎくりとした顔をした。 なにこの反応? 「おい桐乃?」 再度問いかけてみると、暫く「ううう・・・」と呻いた後に、おもむろに俺の枕を抱きしめてそこに顔を埋めてしまった。 そのままバタバタと俺の布団を足で叩きながら、左右へと体をゆすり始める。 もちろんその間にも「うーうー」と何度も唸っている。 ・・・見てる分には十分に面白いんだが。 いかんせん俺の布団が見る間に乱れていくのはどうにもいただけない。 「おい、いきなりなに暴れてるんだ?」 「暴れてんじゃない!バカッ!」 いきなりキレやがった。 変わらねー。ほんとーに変わらねーこいつだけは。 「じゃあなんなんだよ?」 「・・・」 俺の問いに桐乃は、うつ伏せのまま、少し涙目の半眼で黙って俺のことを睨んでいたが、不意にプイッと横を向くと、小さくこう呟いたのだった。 「・・・面と向かって言うのが恥ずかしいことなんだっての。察しろバカ」 「あ・・・あー」 なるほどねー。 さっきのは照れ臭くてモジモジしてたってことか。 なるほどなるほどー。 ・・・などと文字面では冷静に書いちゃいるが、実際俺の顔も真っ赤である。 なにこの可愛い生き物? 照れて身悶えるとかマジ可愛いんですけど。 ・・・いかんいかん冷静に冷静に・・・。 俺はコホンと一つ咳をすると、努めて平静な声を出した。 「あースマンな桐乃。それは悪かった。勘弁してくれ」 「・・・いいけど、別に」 「そかサンキュ」 「・・・ん」 俺の言葉に素直に頷く桐乃。 そっぽを向いたままじゃいるが、こういうの見ると本当に変わったんだなって実感できる。 俺たち兄妹の関係がな。 310 名前:【SS】こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/05(金) 23 46 43.49 ID u4loj33+O 「えーと・・・で、だな・・・」 「なに?」 「・・・なんて言ったの?」 「え!?ちょっ!?」 俺の言葉に反応して、勢いよく俺に顔を向ける桐乃。 「あああああんた、い、今の流れでそのまま聞いてくんの!?」 「だ、だってよしょうがねーじゃん!ここまで聞いちまったらもう気になってしょうがねーもん!!」 「あんた開き直りに磨きかかってない!?」 「いいだろ兄妹なんだから!!」 「それ言えば何でも叶うと思うなよ!?」 ギャーギャーと喚きながら言い合いする俺と桐乃。 卒業し、普通に戻り、新しく歩み始めても・・・俺たちはこうして変わらず生きていくのだ。 「あーもううるせえ口だな!今塞いでやるからじっとしてろ!!」 「あんたこそその喧しい口を今黙らせてあげるからそこで目え瞑れ!!」 ・・・ま、変わってねーんだけどな。 END 320 名前:【SS】続こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/06(土) 00 15 23.91 ID sztpN6hMO 「・・・で?」 「ん?」 「結局何が言いたかったんだよ?」 あれからドタバタと取っ組み合うこと10分。 ぜいぜいとお互いに荒い息をつきながら、俺たちはベッドに揃って寝転がっていた。 断っておくが、やましいことはなにもしていない。 いいか?してないといったらしてないからな。 「・・・やっぱ聞く気なの?」 俺の言葉に桐乃は疲れたような声を出してこっちを見てきた。 ・・・呆れたような顔すんなよ。 「ここまできたら意地でも聞かせてもらう」 「あんたって無駄に頑固だよねー」 「うっせ。文句は親父に言え」 正直、俺がいざという時に全く引かないのは親父の血の所為だと確信している。 ありがたいのかありがたくないのか・・・ま、良くも悪くもってやつだ。 「まあねー、お父さんホント堅物だもんね」 「その分お袋がゆるっゆるだけどな」 「きゃははたしかに」 パタパタと足を揺らしてながら、桐乃は心底おかしそうに笑いだした。 「ホント馴れ初めとか聞きたいよね」 「お袋がベタ惚れだったんだってよ」 「え!?マジで!?」 「マジマジ。前にお袋本人から聞いたから間違いねーよ」 全くあの時は参ったぜ。 きっかけは忘れたが、とにかく親父とのノロケ話を延々と聞かされた思い出がよみがえる。 なんでも高校に入って一目惚れして、それから3年間、ずっと付きまとって見事彼女の地位を勝ち取ったとか言ってたっけ。 いやはや、あん時ほど辟易したこともねーよ。 なにが悲しくて親のノロケなんぞを聞かなくちゃならんのだか。 321 名前:【SS】続こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/06(土) 00 19 03.94 ID sztpN6hMO 「ふーん・・・お母さんも一途だったんだ・・・」 「え?」 俺の言葉に、桐乃はぼそりとそんなことを呟いた。 「・・・さっきのね、教えてあげる」 「お、おう」 桐乃はそういうと、暫し俺の顔をじっと見つめてきた。 思いのほか近い距離に内心ドギマギしながら、俺は桐乃の言葉を待った。 「・・・結局ね、あたしはずーっと一緒なんだなーって思ったの」 「え?」 俺が訳が分からず聞き返すと、桐乃は照れたように小さく笑って言葉を続けた。 「・・・小さい頃から『お兄ちゃん』が好きで、中学に入って、あんたに幻滅しても『兄貴』が好きなまんまで、そうして今でも『京介』が好きでさ・・・なんだ、結局あたしって、ずっと一途に一人のことが好きだったんだなーって思ったの」 「桐乃・・・」 「おっかしいよねえ。普通に考えりゃ、あんたよりカッコいい人なんてたっくさんいるのにさぁ」 そう言って桐乃は、困ったようにクスクスと笑った。 「でもね・・・」 真っ直ぐに俺の目をみつめながら、桐乃はニッコリと笑ってこう言った。 「やっぱりあたしはあんたが好きなんだ。いままでも・・・これからも、ね」 「桐乃・・・」 その眩しい笑顔を見ながら、俺はやっぱりいつものようにこう思うのだった。 俺の妹がこんなに、 「で、もー」 かわ・・・え? 「あんたはフラッフラフラッフラしまくってたけどねー」 「・・・え?」 気が付けば、桐乃は半眼になって思いっきり俺を睨んでいた。 323 名前:【SS】続こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/06(土) 00 20 49.14 ID sztpN6hMO え?あれ?桐乃さん? ここはほら、きれいにまとめるところじゃ・・・? 「は!知るかっつーの」 桐乃はそう言い捨てると、ごろんと仰向けになった。 「あーあ。なーんかズッルいよねー?あんたはさー、黒いのと付き合ってー、麻奈美さんとずーっと一緒でー、あやせや加奈子、櫻井さんにまで告白されてさー。あったしなんて告白すらされたことないんですけどー?」 次々と羅列されていく俺の女遍歴。 なんかこれだけ聞くと、まるで俺がリア充の女たらしみたいじゃないか。 え?なにこれ? いつの間にか浮気を糾弾される亭主みたいになってるんだけど? なにこの修羅場みたいな雰囲気。 「ねえ?どう思ってんのあんたは?」 くるんと顔だけこっちに向けて、桐乃は俺の目をみつめる。 もちろん色っぽい雰囲気は微塵もなく、怒気を湛えた目でだ。 「い、いやそれお前と付き合う前の事で・・・」 「へえ?それで言い訳にしちゃうんだー?おっかしいなあ?あたしの大好きな人はそーんな言い訳をする人じゃなかったなー」 ウリウリと俺の頬を指でつつきながら絡むように言う桐乃。 ハッキリ言って超ウザい。 ウザいが・・・はあ。こればっかりは仕方ねーか。 「あー・・・俺が悪かった」 「気持ちが籠ってない」 わーってるよ。 「今はお前だけが俺のすべてだ」 「うひっ!?な、なに言っちゃってんの?バカじゃん!?」 瞬間顔を真っ赤にしてあからさまに動揺する桐乃。 ホント直球に弱いよな、お前。 「バカでも何でもいいよ。俺は今までもシスコンで、これからもシスコンで、んで・・・」 そうして俺は、桐乃の顔を見てこう言った。 「ずーっと、俺の妹がこんなにかわいいわけがない、って思い続けるんだからよ」 「・・・ばか」 「知ってるよ」 そのまま無言で抱きついてきた桐乃を抱きしめる。 「一生許さないから」 「一生かけて謝んよ」 そうして手の中のぬくもりは、一生手放してなんかやらない-。 END 325 名前:【SS】続こいつらの日常(いつも)【SS】:2013/07/06(土) 00 26 59.16 ID sztpN6hMO ・・・ ・・・ 「ちなみに桐乃?」 「なに?」 「そろそろ右手の感覚がなくなってきたんだが?」 「え?やだ」 そうして桐乃はピタリと俺に抱きついたまま、ご満悦の表情を浮かべるのだった。 今度こそEND ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/933.html
404 名前:【SS】綺麗な髪に必要なもの 1/3[sage] 投稿日:2011/07/13(水) 21 44 40.43 ID EVA/UVWX0 [12/14] 368 381これで我慢してくれ。 京介「桐乃の髪って柔らかくていい匂いがして・・・ けどあいつ、全然触らせてくれねぇんだよな。 どうやったらもっと触れるんだ? 教えてyahooさん、と」 カタカタカタ 京介「ん? なるほど、ちと高いが、この手があったな」 ・・・数日後・・・ コンコン 桐乃「・・・なに?」 京介「なぁ桐乃。おまえの髪って癖っ毛だよな」 桐乃「出てけ」 京介「ちょ、ちょっと待て!」ガシッ 桐乃「チッ。 それで、何の用?」 京介「だから、おまえの髪って癖っ毛だけどよ、何か対策してんの?」 桐乃「トリートメントしたり、ヘアスプレー使ったりしてる。 でも、これって結構ガンコでさ、全然寝ないんだよね あんたもお父さんもお母さんもみんなこの辺りハネてるでしょ? もう血筋だと思ってあきらめてる」 京介「そんなおまえにこいつをプレゼントしてやる」 桐乃「え? あ、あんたが、あたしに、プレゼント?」 京介「ああ。これだ」 桐乃「・・・櫛?」 京介「最高級柘植櫛(ツゲクシ)だ。 これでも一万円以上するんだぜ?」 桐乃「これで? 確かにキレイだけど、普通の櫛にしか見えないんだけど・・・」 京介「柘植櫛で髪を梳くとな、落ち着いた、ツヤのある美しい髪になるんだとよ。 家族で代々受け継いだりもするんだぜ。 ・・・いらなかったか?」 桐乃「ううん。 ありがとう。 すっごい嬉しい。 ずっとずっと大切に使うからね・・・」ギュッ 京介「ところで桐乃、これをプレゼントする上で一つ条件がある」 桐乃「条件? ・・・・・・~~~!! ま、まさか、キ、キスさせろとか、お、おっぱい揉ませろとか、添い寝しろとか!? 京介がしたいならいいケド・・・でもダメ!なんかと交換でっていうのはダメだから!!」 京介「ちげーよ! その、なんだ、その櫛でおまえの髪を梳かせてくれねえか? 俺が買ったんだし、初めの一回くらい俺にやらせてくれてもいいだろ?」 桐乃「あたしの髪を? 乱暴に扱いそうだからイヤなんだけど・・・ ・・・もしいらないって断ったらどうする?」 京介(考えてなかったな・・・) 「しかたないから麻奈実かあやせにでもあげるか」 桐乃「その二人にあげるのはダメ」 京介「何でだよ」 桐乃「あやせとか地味子とか、あんたからそういうの貰ったら勘違いするに決まってるじゃん。 だから、あたしが貰ってあげる」 京介「そうか、良かった」ホッ 405 名前:【SS】綺麗な髪に必要なもの 2/3[sage] 投稿日:2011/07/13(水) 21 45 25.44 ID EVA/UVWX0 [13/14] 桐乃「あたしの髪はデリケートなんだから、乱暴に扱わないでよね」 京介「分かってるよ。 さて、梳くからな」 桐乃「うん」 スッスッ ふわり 京介(桐乃の髪ってやっぱり柔らかくて細くていい匂いがして・・・ やべぇ、クンカクンカしたくなってきやがる) 桐乃「んっ・・・」 (すっごい優しく扱ってくれてる・・・ それにしても、誰かに髪を梳かれるのってこんなに気持ちいいの?) サッサッ ふわり 京介(やべぇ、なんか頭がクラクラしてきた。 桐乃の髪の匂いに酔ったのか?) 桐乃「はぁ・・・んんっ・・・ぁ・・・」 (頭がフワフワしてきた・・・) ・・・・・・ 京介「・・・終わったぞ」 桐乃「・・・・・・ぇ? もう、終わり?」ボー 京介「何言ってんだ桐乃。もう30分も経ってるぞ。 これ以上やったら髪が痛んじまうじゃねえか」 (俺としてももっと触っていたかったんだけどよ) 桐乃「ほんとだ・・・」ボー 京介「それよりほら、触ってみろよ」 桐乃「ん」 サラサラ ふわり 桐乃「柔らかくて、サラサラになってる気がする」 京介「だろ?このまま毎日続ければその癖毛も直るんじゃないか?」 桐乃「うん。 ・・・本当にありがとね」 京介「どういたしまして」 406 名前:【SS】綺麗な髪に必要なもの 3/3[sage] 投稿日:2011/07/13(水) 21 46 36.05 ID EVA/UVWX0 [14/14] 桐乃「・・・・・・」 京介「・・・・・・」 桐乃「ねぇ」 京介「・・・なんだ?」 桐乃「・・・・・・もしかしてあんたさ、あたしの髪に触りたくて櫛をプレゼントしてくれたワケ?」 京介「う” ・・・まぁ初めはそのつもりだったけどよ、櫛を選んでるうちにお前が喜んでくれりゃあそれでいいかなって思えてきて・・・ おまえ癖っ毛なの気にしてただろ? それが直ればもっと綺麗になるんじゃないかってな」 桐乃「~~~キモ!キモ!キモ! 妹に喜んで欲しいとか、キレイになってほしいとか、あんたマジシスコン!」 京介「わ、悪いかよ!おまえだって嬉しかったんだろ?」 桐乃「~~~!た、確かに嬉しかったケド! ・・・・・・ ふぅ。とりあえず、この櫛はちゃんと使ってあげるから」 京介「そうか」 (公然と桐乃の髪に触れるのはこれきりか。 まぁ桐乃も喜んでくれたし、値段の分は堪能できたな) 桐乃「それと、あたしだけプレゼントを貰うのはなんだから・・・ あんたの手際も悪くなかったし? ・・・この櫛であたしの髪を梳かせてあげる」 京介「いいのか?」 桐乃「・・・うん。 その代わり、ちゃんと一日二回、朝とお風呂上りに毎日心をこめて優しく梳くこと! いい?」 京介「お、おう!」 桐乃「~♪~♪~♪」 あやせ「桐乃、最近髪が綺麗になったよね」 桐乃「そうかな?」 あやせ「うん。すごい艶やかになってるし、髪質も良くなってる。 髪だけは勝ってたと思ってたのに、悔しいな」 桐乃「えへへ~」 あやせ「トリートメントを変えたの?」 桐乃「ううん。髪を梳かすのにつげの櫛を使うようにしたんだ」 あやせ「つげ? 櫛だけでそんなに違うんだ。 お母さんも使ってたと思うし、私も使ってみようかな?」 桐乃「使ってみなよ。 でもね、一番大事なのは― 愛情を込めて優しく梳くことだからね!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1799.html
506 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2013/09/25(水) 16 22 06.44 ID cVlHG9BLO 桐乃「あぁーーーもう!全っ然発送されないんですケド!!なんで未だに出荷準備中にすらなってないわけ!?」 京介「しゃーねーだろ、大人しく待っとけって」 桐乃「うー。今回の特典は桐京好きなら絶対に買わなきゃいけないってゆーから超期待してたのにぃ…」 京介「ったく。ほら、ゲームでもして一緒にのんびり待とうぜ?」 桐乃「…ん、分かった。じゃあほら、画面小さいんだからもっとくっ付いてよ」ズイッ 京介「へいへい」ミッチャク ----
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1649.html
441 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2013/02/14(木) 02 42 43.09 ID Dx90pxre0 426みたいなイメージで 京介「ただいま~」 桐乃「出しなさいよ」 京介「い、いきなりなんなんだよ」 桐乃「今日貰った“ブツ”全部だしなさいよ!」 ・ ・ ・ 桐乃「麻奈実さんに、黒いのに、あやせ。加奈子まで…。 大漁でよかったねぇ~」 こいつがいいヤツでモテるのは知ってるつもりだったケド。 やっぱり気になっちゃうワケで…。 朝、恥ずかしくて渡せなかったのが悔やまれるなぁ…。 京介「いや、これはだな桐乃…多分皆、義理だし…」 桐乃「そんなワケないじゃん! 大体そんなコト言ったら、こんな気合い入ったチョコくれた子達に失礼でしょ!」 京介「す、すまん…」 桐乃「…ふんっ」 京介「…でもな、桐乃。」 桐乃「?」 京介「確かに皆からチョコ貰えたのは、すげぇありがたいし嬉しいけどさ。 義理だろうが本命だろうが、誰からいくつ貰ったって、 俺にとっちゃ大して意味はないんだよ。」 桐乃「えっ?」 京介「“誰かさん”がこれからくれる筈の、本命チョコ以外はな」 桐乃「!?なななっ…!何言ってんのこのシスコン!」 京介「へーへー、どうせ俺はシスコンですよ」 桐乃「キモ…!」 京介「…でさ、桐乃。 その後ろに持ってるチョコは、いつくれんの?」 バ、バレてるっ!?(カァァ) 桐乃「うーっ……」 桐乃「め、目閉じなさいよ!」 京介「なんでチョコを渡すのに目を閉じる必要が…」 桐乃「い、いいからっ!」 京介「へいへい」 (カリッ 京介「(カリッ?)」 (チュッ 京介「んむっ!?」 京介「おまっ!口移しって…」 桐乃「お、美味しかった?」 京介「び、ビックリしすぎてわかんなかった」 桐乃「な、なにそれ」 京介「だから、もっかい。今度はゆっくり、な」 桐乃「……。しょ、しょうがないなぁ…」 おしまい ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1515.html
414 :【SS】雨の日の七夕:2012/07/07(土) 23 20 44.46 ID P3FWtLuK0 桐乃「七夕に祈ってもどうせ届くのは16年後だとか、 雨が降ってると届かないとか言うけど、 そんなこともないよね」 京介「ん? 何の話だ、桐乃?」 桐乃「七夕のお願い事のこと。 時間はかかったけど、ちゃんと叶ったなって」 京介「それは良かったな。 一体何のお願いだったんだ?」 桐乃「ん……」 ・・・・・・ 桐乃「ねえお兄ちゃん、七夕のおねがいってホントにかなうの?」 京介「ちゃんと心から祈れば叶うんじゃないか? お兄ちゃんも去年一人部屋が欲しいって願ったら叶ったしな」 桐乃「ふ~ん。 そうなんだ……」 京介「桐乃も何かお願いしてみるか?」 桐乃「うん! あ、でも、きょうは雨だ……」 京介「雨なら彦星様も織姫様もお願い事が見えないからな。 ……そうだ、それなら俺が彦星様になって桐乃の願いを聞いてやるぜ」 桐乃「ほんと!?」 京介「ああ」 桐乃「それじゃあ、えっとね……」 ・・・・・・ 桐乃「覚えてないんだ」 京介「俺が知ってるはずなのか?」 桐乃「覚えてないなら気にしなくていいよ。 それより、早くお掃除終わらせよ」 京介「模様替えに随分時間かかっちまったな」 桐乃「でも、あたしたちの部屋の間にあった壁もなくなったし、 大分広くなった感じするよね」 京介「来年には開いたスペースが全てフィギュアに埋め尽くされてる気がするけどな」 桐乃「……」 京介「せめて否定してくれよ!」 桐乃「それじゃあ、一息ついてその後に短冊に願い事書こっか」 京介「最後まで無視かよ…… それに今日は雨だぜ。 書いても叶わないんじゃないか?」 桐乃「大丈夫だって。 さっきも言ったでしょ? 雨でも時間がかかってもちゃんと願いは叶うってね。 まあ、確かに雨だろうと関係ないしね」 京介「?」 桐乃「それじゃあ、今年はなんて願おうかな~」 ・・・・・・ 桐乃「お兄ちゃん、あたしのおねがいはね」 天の川がなくなって、おりひめさまとひこぼしさまがずっといっしょにいられますように! ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/765.html
847 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/04(土) 02 24 24.26 ID i60Af5yA0 【SS】10年後の8月 あたしは一人、家の近くの雑木林に立っていた。 特に意味はない。 あえて言えば、最近見ているアニメのエンディングで流れている曲を思い出したからだろうか。 10年前の8月、あたしと京介はまだ仲がよかった。 地味子―まなちゃんともまだ出会ってなかったし、よく二人きりでこの雑木林に遊びに来ていたことを覚えている。 あの後京介に小学校の友達が一杯できて、まなちゃんとも出会って、少しずつ京介はあたしから離れていった。 「どこで間違えちゃったのかな・・・・・・」 あのころと同じとは言わないけれど、今もまた京介とは仲良くなれるようになった。 でも、あの頃あたしがもっと違うことをしていれば、もっと京介の気を引いていれば、ずっと仲が良いままだったのかも知れない。 離れたことで気付けることがあった。 離れたことで芽生えた気持ちがあった。 だから、あの時のことは後悔なんかしてないけど・・・・・・ 昔を懐かしみながら、雑木林の中を歩いていく。 懐かしい匂い。 懐かしい音。 懐かしい感触。 そして、前とは違って見える風景。 「そう、ここ!ここにダンボールで家を作ったんだよね」 誰にも秘密の二人だけの世界。 ずっと続くと思っていた世界。 二人にとって無限に広がる世界がそこにはあった。 今その場所に立ってみれば、なんて小さく狭いんだろう。 きっと周りから見れば、そこは秘密基地でもなんでもなくて、 ただのボロボロのダンボールの塊だったんだろう。 それでも、二人にとってそこだけが世界だった。 嬉しくて、楽しくて、色々なことをした。 言えなかった「ありがとう」も言えなかった「ごめんなさい」もたくさんあった。 そして、どうしても言えなかった『将来の夢』。 「このあたりに書いたんだよね」 京介に将来の夢を言うのが恥ずかしくて、後で木の幹にひっそりと刻んだ。 京介は気がつかなかったみたいだけど・・・・・・ 場所が違うのか、木が育ったからか、あるいは消えてしまったのか、あたしの夢はどこにも見当たらなかった。 「あたしの夢・・・・・・無くなっちゃったんだ・・・・・・」 消えてしまった世界。 変わってしまった現実。 叶う事がないと知ってしまった大きな希望。 それが成長するってことなんだろうけど、あの頃のことを想い、 切なく、やるせなく、泣きたくなった。 何故だろう。 耐えられない。 目元から、何かがこぼれる。 「君と夏の終わり、将来の夢、 大きな希望、忘れない」 突然聞こえた声に、あたしはこぼれ落ちそうになったそれをぬぐうと振り返った。 気付かない間に誰かが来たらしい。 「10年後の8月、また会えると信じて」 逆光で姿が見えないが、こちらに近づいてくるのがわかる。 けれど、姿が見えなくても、あたしにはそいつが誰だかわかった。 「最高の思い出を・・・・・・」 一番会いたくて、一番会いたくない、あいつ。 「ん?桐乃か?どうしてこんなとこにいるんだよ」 何か考えていたのか、京介はここまで近づいてようやくあたしに気がついたみたいだった。 「気分転換に散歩してたの。あんたこそどうしてこんな所にいんのよ。 黒いのとデートしてたんじゃないの?」 あたしは京介を睨みつけてやる。 「あぁ、今帰り」 「そう」 「んで、帰りに近くを歩いてたら妙に懐かしくってさ、つい寄っちまった」 「ふーん」 「・・・・・・なんかお前機嫌悪くね?」 「べっつにー。 あんたなんか死ねばいいのにって思ってただけ」 「超機嫌悪いじゃねーか!」 「こんなところであんたの顔見たらそう思うのも当然じゃん」 「俺ってそんな前から嫌われてたの?」 そんなわけないじゃん。 嫌いじゃなかったからこんな気持ちになってるのに、何でわからないかな。 「それにしても随分狭くなったな。昔はあんな広かったのに」 「狭くなったんじゃなくて、あたしたちが大きくなたの」 「そんなもんかね。 それにしても随分懐かしいな。 昔ここでお前に泥団子食わされて腹壊したことあったな」 「そ、そんなことあったっけ?」 あったような、なかったような。 「それより、あんたにお医者さんごっこを誘われた覚えがあるんだけど」 あたしの言葉に京介が目を逸らす。 「・・・・・・あーあれだ。お前よく転んで怪我してただろ?だからお医者さんになって治してやりたかったんだよ」 「・・・・・・うそつき」 「うっせぇ」 「あとはおままごととかしたよね」 「俺と桐乃の二人きりだから夫婦役やんのは分かるけどよ、なんでお前が仕事に行って俺が主夫だったの?」 「は?あたしがあんたに養われるなんてありえないし。 今だってあたしは仕事してるけどあんたニートじゃん」 まぁ、理由はそれだけじゃないんだけどね。 「学生はニートって言わねぇよ!」 「バイトもしてないんだしあたしから見たら立派なニートだっての」 「受験生がバイトなんかやってられるかよ」 「その受験生が毎日デートしてるみたいなんですケド?」 「・・・・・・勉強の手は抜いてねぇからいいんだよ」 「はいはい。よく頑張ってますねー。 ・・・・・・結局さ、あんた一回も『行ってきますのチュー』も『ただいまのチュー』もしてくれなかったよね」 「妹相手にそんな恥ずかしい事できるわけないだろ?」 「・・・・・・いくじなし」 ぽつりと、京介に聞こえないようにつぶやく。 「ははぁ~ん。 お前俺にキスしてもらいたかったんだな?」 「はぁ!?そんなはずないじゃん!なに言ってんの!?」 まさか聞こえた!? 「よし分かった! これからは毎日ほっぺにキスしてやるぜ! それとそうだな、帰ったらお医者さんごっこもするか?」 パァンといい音を響かせながら、京介の体がのけぞる。 「キモ!キモ!キモ!今のあんた最高にキモかった!」 京介の言葉が死ぬほど恥ずかしくて、つい手を出してしまった。 京介は叩かれた頬を押さえながらこちらを見て、にやりと笑う。 ・・・・・・もしかして、落ち込み気味だったあたしを調子付けるために言った冗談だったのかな? いや、どうだろう。 偽彼氏を連れてきて以来、こいつの行動がますます分からなくなってきている。 もしかして本気だったのかもしれない。 「いいじゃねぇかよ、兄妹なんだしほっぺにキスするくらい・・・・・・」 ・・・・・・本気だったのかもしれない。 あたしの反応に諦めたみたいだけど。 ふん、あたしに叩かれて罵声を浴びせられたくらいであきらめちゃってさ、本当に意気地なし。 「今度花火大会に行くんだけどよ、桐乃も来ないか?」 京介があたりの木を触りながら、そんなことを尋ねてきた。 「はぁ?あんた黒いのと行くんでしょ?あたしが付いて行くわけないじゃん」 あたしにお邪魔虫になれっての? 本当にデリカシーのないやつ。 「別にお前がいたっていいじゃねぇか。黒猫もそう言ってたぜ」 あいつまたそんなこと言ったんだ。 自分も京介と二人きりの方が良いだろうに、なに気を使ってんだろ。 「それにな、俺はお前ともっと仲良くなりてーんだよ。なんたって筋金入りのシスコンだからな」 仲良くなりたいって言ってくれるのは嬉しい。 でも同時に悲しくなる。 近づけば近づくほど、自分の気持ちを知ってしまう。 決して叶う事のないことを知ってしまう。 すぐ隣にいるヤツが誰なのか知ってしまう。 そいつのことも好きだから、嫌いになりたくないから、お互いに傷つかないよう、少しずつ距離を測って近づかないといけない。 「はいはい、シスコン乙~」 耐えられるくらいに甘えて、耐えられるくらいに離れる。 そうやって自分を抑えないといけない。 「それにあたし、もう予定はいってんの。 その日はあやせ達と一緒に遊びに行くんだ。 あんたや黒いのと一緒にいるよりあやせ達と遊んだほうが楽しいしね」 嘘だ。あやせ達と一緒にいるのは楽しいけど、それ以上に京介やあいつと思い出を作りたい。 「そっか・・・・・・なら仕方ねぇな」 二人きりになれて、ほっとしてるのかな。 京介やあいつが嬉しいとあたしも嬉しい。 そのはずなのに、何故か胸が締め付けられる。 「あぁ、あったあった」 京介の木に手をつけながら何かを見ている。 「なに?カブトムシでもいた?」 「ちげーよ。ほら、昔将来の夢だの何だのをここで話してたじゃねーか」 「あんたサッカー選手だの宇宙飛行士だのタラバガニだの世界一のシスコンだのになりたいって言ってたよね」 「言ってねーよ!てかなんだよタラバガニって!」 「あれ、言ってなかったっけ?カニが美味しいからカニになりたいって」 タラバガニってヤドカリなのにね。 「あ、あれ?なんか言った様な気がしてきたな」 京介がカニになれば兄鍋ができたのに。 「まあ良かったじゃん。世界一のシスコンにはなれて」 「それも言ってねーよ! ・・・・・・まあ、そのときお前さ、俺に将来の夢を言わないで後で木の幹に彫ってただろ? その後にさ、俺も彫ったんだよね」 気がついてたんだ・・・・・・ 「お前のもその木にねーか? あ、安心しろよ、別に見てないからな?」 京介があたしの左に歩きを指差す。 「え?」 あたしは駆け寄り、気の表面を探す。 「あっ」 記憶にある場所より少し上に、あたしの『将来の夢』が刻まれていた。 「あたしの夢・・・・・・無くなってなかったんだ・・・・・・」 京介が、無くなっていないって教えてくれた。 そこに刻まれた文字をなぞる。 そこにある文字が記憶にあるものと同じで、切なく、やるせなく、泣きたくなる。 「ナイフでもあれば、新しい夢でも書けるのにね」 叶わないのなら、いっそのこと消してしまいたくなる。 「俺には必要ねぇな」 京介は、そうきっぱりと言った。 「結局さ、10年経っても俺たちは何も変わってないんだよな」 「え?」 見ると、京介が慈しむように木の表面を撫でている。 「新しい所に俺たちの『秘密基地』を作ってさ、『ごっこ遊び』をして、喧嘩して、仲直りして。 いろんなヤツが『秘密基地』に来たりもするけどよ、根っこは何も変わっちゃいねぇよ」 京介はこちらを見ると、にこりと微笑んだ。 「一時期は危なかったけど、俺の夢は叶ってる。 そんで、その夢は今の俺の夢でもある。 だから、俺には必要ねぇよ」 その言葉に心が揺さぶられる。 想いが揺さぶられる。 「そうかもね」 あたしが一人で隠れていた『秘密基地』に京介がやってきて、いろいろな人が加わった。 お互いの距離がわからなくて『ごっこ遊び』に興じて、少しずつ元のカタチに戻っていった。 「・・・・・・なんだ、前と何も変わらないじゃん」 二人にとってそこは大切な世界で、 嬉しくて、楽しくて、色々なことをして、 言えない「ありがとう」も言えない「ごめんなさい」もたくさんある。 叶わないかもしれないけれど、『大きな希望』も『将来の夢』もずっと変わらないままだ。 それなら、新たに刻む必要なんてない。 「じゃあそろそろメシの時間だし帰るか」 京介がこちらに手を伸ばす。 「そうだね」 あたしはその手を取る。 昔のように、二人で手を取り道を歩いていく。 「ねぇ」 京介の瞳を見る。 「・・・・・・そうだな」 京介があたしの瞳を見る。 今だけは昔と変わらず、それだけで分かり合える。 10年後の8月にまた来よう。 そのとき、二人の『秘密基地』はどうなっているだろうか。 「君と夏の終わり、将来の夢」 あたしの夢は変わらない。 決して諦められない。 「大きな希望、忘れない」 あたしの夢は忘れられない。 叶わないだなんて信じない。 「10年後の8月、また会えると信じて」 10年後、京介とまたここに来た時、あたしの夢は叶ったんだって、胸を張って言いたい。 この8月、この胸の郷愁感が無くなるまではあいつに貸してあげるけど、その後は絶対に遠慮しない。 またここで10年前のあたしに会えたときに、幸せだって笑えるように― 「「最高の思い出を・・・・・・」」 - to be continued to next 10 years... - -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1439.html
296 名前:【SS】[sage] 投稿日:2012/03/22(木) 15 10 33.52 ID vXqAZhTw0 [2/6] ・・・スーパーにて・・・ 京介「今日の夕飯は何にするか…… ……またカレーでいいか」 桐乃「~♪~♪」ガサガサ 京介「それじゃあ、ジャガイモとたまねぎと……ニンジンももうなかったな」 桐乃「~♪~♪~♪」ゴソゴソ 京介「…………なあ桐乃」 桐乃「なに?」 京介「二つほど聞きたいことがあるんだが、いいか?」 桐乃「いいよ」 京介「なんでおまえがここにいるんだ?」 桐乃「学校帰りにあんたがスーパーに寄るのを『偶然』見かけたからついてきた」 京介「そうかよ」 桐乃「コンビに弁当とか惣菜ばっかり食べてるのかと思ったけど、ちゃんと料理してるんだね。 感心感心」 京介「まあ、カレーとか肉じゃがばっかだけどな。 それでもう一つの質問なんだが―なんで買い物籠にメルルのお菓子やらおもちゃやらを詰め込んでいるんだ?」 桐乃「あんたが買うから」 京介「なんで俺がメルルグッズなんて買わなきゃいけないんだよ! それくらい自分で買いやがれ」 桐乃「だって恥ずかしいじゃん」 京介「俺だって恥ずかしいわ!」 桐乃「平気だって、あんたなんて誰も気にしないしw 安心して。 お金はちゃんと払うから」 京介「はぁ……仕方ねえか。 ……そうだ、食材ももうちょっと買っておかないとな」 桐乃「? なんで?」 京介「折角だし食べていくだろ?」 桐乃「! うん!」 ・・・夕食・・・ 桐乃「ねえ、ちょっと作りすぎじゃない?」 京介「……そうだな」 桐乃「あんただけだと今日明日どころか、一週間分くらいない?」 京介「……そうだな」 桐乃「あたしにご馳走するためだからって頑張り過ぎ」 京介「……すまねえ」 桐乃「はぁ。 ……あんただけだと時間がかかるし、折角のカレーを悪くしちゃうのもイヤだから、 しばらくの間はあたしも夕飯に付き合ってあげる」 京介「! 本当か!?」 桐乃「カレーばっかなんて身体に悪そうだけど……あたしの優しさに感謝しなさいよね」 ・・・数日後・・・ あやせ「最近の桐乃、ずいぶん肌の調子がいいよね。 なにかしているの?」 桐乃「特には何もしてないよ。 あえて言えばね……」 あやせ「あえて言えば?」 桐乃「カレーって身体にいいよね!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1034.html
500 名前:【SS】バイクに乗って 1/3[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 15 59 02.22 ID NVVBV/940 [8/14] 桐乃「あ、お帰り、兄貴」 あやせ「お邪魔してます、お兄さん」 京介「ただいま、桐乃。久し振りだな、あやせ。 二人とも何の雑誌を見てるんだ?」 桐乃「バイク雑誌だよ」 あやせ「今日は8・19でバイクの日なんです」 桐乃「あたしたち来年で16だからさ、バイクに乗れるようになるんだよね」 京介「桐乃がバイクか・・・ 今まで想像した事なかったが、結構似合うな」 あやせ「長い髪をなびかせてバイクを運転する桐乃かぁ・・・ すごい格好良いんだろうなぁ」 京介「ヘルメット付けてるから髪はそんなになびかねえと思うけどな」 あやせ「もう、こういうのはイメージが大事なんです!」 京介「そっか、すまねえな。 それで、桐乃はバイクの免許を取る気なのか? まあ、親父には反対されるだろうけどな」 桐乃「え?考えた事なかったな・・・」 桐乃(京介のバイクの後ろに乗ることは考えた事あったけど、 京介を後ろに乗せるのは考えた事なかったな・・・) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 京介「おい桐乃、そんなに飛ばすな!」 桐乃「これでも法定速度内だよ。 怖いならちゃんとつかまっててね」 京介「ああ」ぎゅぅぅぅ 桐乃(京介があたしにしがみついてる!!) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃(結構いいかも・・・ そうじゃなくても、京介をいろんなところに連れまわせるようになるし、バイクの上だと二人きりだし) 京介「あやせはどうなんだ?」 あやせ「私ですか?」 あやせ(桐乃を後ろに乗せて二人でお出かけ・・・) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃「ねえあやせ、怖いからもうちょっと速度落として?」 あやせ「これでも法定速度内だよ。 怖いならちゃんとつかまってね」 桐乃「うん」ぎゅぅぅぅ 桐乃「・・・・・・あやせって、柔らかくていい匂いがするね」 あやせ(桐乃が私に抱きついてきてる!!) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あやせ(結構いいかも・・・ そうじゃなくても、桐乃と一緒に色々なところに遊びにいけるし、バイクの上だと二人きりだし) 桐あ「「免許取ろうかな・・・」」ボソ 京介「免許取ったらバイクで旅行にいけるようになるな」 501 名前:【SS】バイクに乗って 2/3[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 15 59 32.64 ID NVVBV/940 [9/14] 桐乃(バイクで旅行?) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃「次どっち? あたしの抱き心地がいいのはわかるけどさ、あたしにしがみついてるだけじゃなくて、ちゃんとナビゲートしてよね」 京介「・・・・・・そこを右だ」 桐乃「右ね。 ・・・・・・え?」 桐乃(ここってラブホじゃん! 京介、ここに入れって言ってるの? ・・・・・・覚悟決めてもいいんだよね?) 桐乃「・・・ねえ、ちゃんと最後まで案内してね」 京介「ああ。 天国まで連れて行ってやるよ」キラッ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃「~~~~」カァァァ あやせ(バイクで旅行?) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃「目的地まだかな?」 あやせ「もうすぐだよ。 ほら、見えたでしょ?」 桐乃「え?ここって・・・」 桐乃「駄目だよ、あやせ・・・ だって、あたしたち女の子だし・・・」 あやせ「ふふふ・・・ 桐乃、目的地がラブホテルだってわかっても何も言わなかったよね? もしかして、期待してたんじゃないのかな?」スッ 桐乃「え?んっ!」ビクン あやせ「ふふ・・・ 桐乃は時々私に嘘つくけど、身体は正直なんだね・・・」チュ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あやせ(あるいはお兄さんと・・・) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あやせ「もう!お兄さん、変なところ触らないでください!」 京介「仕方ないだろ?おまえの身体以外に掴まれるところないんだからよ」 あやせ「でも腰はくすぐったくて・・・」 京介「仕方ねえな。じゃあ、掴みやすそうだしここにするか」フニョン あやせ「きゃあ! お兄さん、運転中だと危ないですから、いきなり触らないでください!」 京介「運転中じゃなけりゃいいのか?」 あやせ「え?」 京介「もう暗くなってきたから、今日はあそこに泊まろうぜ」 あやせ「あそこって・・・ わ、私本気にしちゃいますよ?」 京介「あのプロポーズは本気だったんだぜ?」キラッ あやせ「・・・わかりました。 今夜は好きなだけ、好きなところを触ってくださいね?」ニコ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あやせ「~~~~」カァァァ 502 名前:【SS】バイクに乗って 3/3[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 16 00 02.11 ID NVVBV/940 [10/14] 京介(桐乃がバイクの免許を取る、か。 事故らないか心配だな。危ないからライダースーツは必須だよな。 もちろんあやせにも着てもらわねえと) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 桐乃「あんたが買ってくれたライダースーツ、身体にぴったりと張り付いてすっごい恥ずかしいんだけど・・・」モジモジ 京介「恥ずかしがる必要はないんだぜ。 こんなにいいケツしてるんだからよ」キラッ 桐乃「もう・・・」カァァ あやせ「お兄さん、このライダースーツ体の線が出すぎです! それに、胸も窮屈で・・・」ジィィィ 京介「おい、あやせ。 窮屈だからってジッパーを下げると、胸の谷間が見えちまうじゃねえか」 あやせ「もう!お兄さんたら・・・ これは『魅せて』るんですよ?」 あやせ「お兄さん、着る時に手伝ってもらいましたけど」 桐乃「脱ぐ時にも責任取って手伝いなさいよね」 京介「仕方ねえな。ちゃんと脱がしてやるからよ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 京介「ふへへへへ」ニヤニヤ 桐乃「・・・ねえ兄貴、あんたさ、あたしがバイク買ったら一緒に旅行とか行きたい?」 あやせ「え?桐乃、それどういう意味?」 桐乃「ほら!あたしが免許とりたてで危なくてもさ、こいつなら身を挺してかばってくれそうじゃん? だからさ・・・ダメかな?」 京介「・・・・・・そうだな。 免許取ったら一緒にどっか行くか」 桐乃「うん!」パァァァ あやせ「桐乃!?」 京介「でもな、バイクの二人乗りは免許取ってから一年経たないと駄目なんだぜ。 身を挺して庇おうにも、一番危険な乗り始めの一年に一緒にいられないんじゃあな」 桐乃「あ、そうだった・・・」 京介「それに来年なら俺が先に車の免許を取ってるぜ。 だからよ」 京介「さっき言ったとおり、俺が『免許を取ったら』一緒にどっか行こうな」 桐乃「うん!約束だからね!」 あやせ「そんなの駄目です!」 京介「あやせ?」 あやせ「お兄さんと桐乃が二人で出かけたら、お兄さんが自分で運転してるのをいいことに、 桐乃をいかがわしいところに連れて行こうとするに決まってます!」 桐乃「そ、そんなことするはずないじゃん!」ドキドキ 京介「そうだぞ。俺が桐乃の嫌がることをするはずないだろ」 あやせ(桐乃が乗り気だとそのままゴールしちゃうじゃないですか!) あやせ「とにかく、桐乃とお兄さんが二人で旅行に行くのは認めません。 どこかに行くなら、お兄さんが桐乃を襲わないように私が見張りますから」 京桐「「え?」」 あやせ「だから、旅行に行く時には私も誘ってくださいね!」 ----------